「塀を建てたい。」その理由は、自転車置き場の防犯上の目隠しと小さなお子さんの飛び出し防止。
奥様のご希望は、モノトーンの家の外観に合うシンプルでモダンでカッコイイ塀。
現場調査をしてみると問題が発覚。
塀を建てたい位置に水道メーターのボックス、至近距離にエアコンの室外機と給湯器の点検口。
それらを避けるために、おもいきって曲線の塀にすることにしました。
本来は土で作られる版築という工法をモルタルでアレンジ。
(塀:モルタル版築 下地:鉄筋)
型枠を建て、配筋したら準備完了。
版築作業日はお施主さんのご友人が続々と応援にかけつけてくれました。
総勢13名。おかげで工事費をグンと下げることができました。
顔料で着色したモルタルを型枠の中に少しずつ入れ、竹の棒で突き固めます。
真夏の慣れない作業で熱中症を心配しましたが、和気あいあいとした現場風景になりました。
型枠を解体すると歓声があがりました。
版築の特徴である地層のようなグラデーション。
モノトーンの家の外観に合わせ、濃灰と濃茶のグラデーションに着色しました。
層ごとにサイズの違う砂利を入れ、地層っぽさを出しています。
ご近所の元・型枠大工さんに「毎日ここを通るんだけど、この塀を見るとなんだか和むんだよなぁ。」とのお言葉をいただきました。
直線にはない曲線の効果なのでしょうか?
水道メーター、室外機、給湯器もかわしています。
貝殻も数種類を用意しました。
お施主さんには内緒でご友人に用意していただいたもの。
このサプライズはありですか?
ちなみに旦那様はドン引きでした。
他にもサプライズがちりばめられています。
もし、この塀を見かけたら探してみてください。
表札も塀とセットアップで制作しました。