
リビングからの眺めが、お隣のプロパンガスと室外機。
      すべてを隠そうとすると高い塀になって圧迫感もあるし、お隣にご迷惑では。
      来客時の駐車場としても使用したいので、物を置きたくないし…という奥様のご相談。
      塀の一部をお隣のフェンスの高さに合わせ、モルタル(セメント+砂)でハシゴを造形しました。お隣のグリーンは借景。
      人の目を自然とハシゴに誘導することにより、背景が気にならなくなりました。
      お隣側から見える部分には化粧ブロックを使用して、景観を損ねないように配慮しています。
(塀とハシゴ:モルタル造形&エイジング塗装 下地:コンクリートブロック)

下地のコンクリートブロックの一部を繰り抜き、棚として利用できる奥行きをつけました。
      奥様の趣味であるガーデニングのディスプレイ・スペースとして使えます。
      ハシゴの塀からのデッパリは、わずか8cmですが、棚の奥行きは15cm。
      駐車の邪魔になりません。

道路から玄関へと続くアプローチには、家の屋根のオレンジ色と合わせベルギーレンガをチョイス。
         オーストラリアの枕木を飛び石のように配置し、アクセントにしました。
         半分サイズのレンガをところどころに入れ、単調にならないようにしています。
       門柱の足元の花壇も、おそろいのレンガです。
(アプローチ:レンガ&枕木 下地:コンクリート基礎)


車で隠れてしまう駐車場は重歩行に耐える必要もあって、コンクリートが大半です。
      そのため出庫時は間の抜けた空間になってしまうのが残念。
      今回はあえて駐車場に意匠性をプラスしました。
      本来は和風のイメージが強い、研ぎ出しという左官の工法をレンガや着色顔料で現代風にアレンジ。
      コンクリート基礎の下地づくりにもこだわり、植栽スペースとして地表を残すことにより夏季のコンクリートの蓄熱を緩和できるよう配慮しています。
(駐車場:レンガ&人造石研ぎ出し 下地:コンクリート基礎)

レンガで縁取られた研ぎ出しは、白竜石という大理石の砕石と黒御影石の粒を顔料で着色したモルタルで固定しています。
      モルタルは黄土色と茶色の2色にしました。
      表面を研いでモルタルに埋もれた石を出すので「研ぎ出し」といいます。
      お施主さんの飼い猫ムサシが近所の野良猫と格闘し、残った血痕が痛々しいです。

ヨーロッパの白壁と内部の石積みをモルタル造形で表現しました。
      アプローチのレンガを花壇と門扉の沓擦りにも使用し、統一感を出しています。
(塀:モルタル造形&エイジング塗装 下地:コンクリートブロック 花壇と沓擦り:レンガ)

高低差のある植栽スペースは通行人のために。

ゆるやかにカーブを描いた塀の足元には、玄関の施工であまったタイルをクラッシュモザイクにしてリサイクル。

まるめ隊員の遊び心。止水栓なので「STOP ME」

汚水升に「DIVE IN」?